ダイヤモンドはどこから

ダイヤモンドは紀元前500年に、インドで発見されたといわれます。インドは、かつて2000年以上にわたり、世界唯一のダイヤモンドの産出国でした。漂砂鉱床で産出したダイヤモンドは、大粒で透明度の高いものとされ、多くの大粒のダイヤモンドはマハラジャが所有したと言われます。

18世紀になり、ブラジルがダイヤモンドの主要産出国として台頭しますが、今現在の産出量からみれば低い産出量です。

そして、1870年ごろに南アフリカでダイヤモンド原石が発見され、ダイヤモンドラッシュが始まり、その当時にキンバーライト(ダイヤモンドを含む母岩)の発見がされ、また鉱床の研究が進み潜在的産出地域を探す手法が確立され世界各地のダイヤモンドの産地の発見へとつながっていきます。

いまでも、インド・ゴルコンダ地方で産出したとされるTYPE2Aの窒素を含まないダイヤモンドは、中でも特別なゴルコンダダイヤモンドとされ、他のグレードのダイヤモンドとは一線を画し、大きな価値が認められています。

ショパールの所有する大粒のゴルコンダダイヤモンドもその一つ。

Dカラーを超える明澄度で、清流のような独特の透明感を宿すことが特徴のゴルコンダダイヤモンド。

インド発祥の伝説的なダイヤモンドから始まり、いまや、南アフリカ諸国、ロシア、カナダ、オーストラリア、を中心に、世界各大陸から産出し、世界各国の都市に流通しています。

 

ダイヤモンド鉱床とは

ダイヤモンドの鉱床は様々な条件のもとで存在します。

上記の歴史の中、ここ最近の40年ほどの中に、南アフリカから発展して、ロシア(シベリア)、カナダ、オーストラリア、中国と新たな交渉の発見につながっていきます。

たとえば、シベリアは大規模な露天掘りがおこなわれていますが、ジェットエンジンで凍土をとかさなければなりません。

ボツワナや、シエラレオネに見られる漂砂鉱床では、人の手により砂からダイヤモンド原石が選別されていますので、それほどのコストはかかりません。

しかしながら、ダイヤモンド1ctを採掘するのに、平均して1トンの岩石を採掘しなければ手に入れる事が出来ないという大変な労力がかかります。

ダイヤモンドの鉱床によって、1ct当たりの平均単価の高いダイヤモンド原石の採掘できる鉱床、逆に品質の低いダイヤモンド原石しか採掘出来ない鉱床と鉱床によっても採取されるダイヤモンドの品質も変わります。

良い原石が採掘される鉱床としては、南アフリカのカリナン鉱山、レソト共和国のレソト鉱山・ローレンスグラフ氏が購入したレソトプロミス600ctを超えるカラーレスのダイヤモンド原石が採掘された鉱山が挙げられます。

その様な鉱床を採掘し、美しいダイヤモンドに生まれ変わるダイヤモンド原石を手に入れることは大変なことです。

 

ダイヤモンド鉱床 露天掘り

かの有名な、デビアスの所有するプレミア鉱山に代表される、露天堀によるダイヤモンドの採掘方法。

大陸のロックプレートの下で誕生するダイヤモンドの結晶は、火山の噴火とともにパイプを通じて地上に噴出します。

そのかつて火山の噴出孔であるパイプを大型機械で掘り下げていき、岩石ごと採掘しその中から、さらにダイヤモンドを選別します。

ダイヤモンドの採掘手段で最も大規模な鉱床です。

 

ダイヤモンド鉱床 漂砂鉱床

パイプから噴出したダイヤモンド原石は、雨に流され、川や海に流出します。

そのダイヤモンド原石を、平地、川の中、海の中の砂の中に眠るダイヤモンドの原石を選別します。

人の手によって砂をふるいにかけて選別する方法、川の奥底に眠るダイヤモンド原石を採取する方法、海水を吸い上げてその中からダイヤモンド原石を大規模な採掘手段といった多岐にわたる手法を総称して、漂砂鉱床と呼びます。